そば茶

ウラ・アオゾラブンコがなくなって寂しいので、自分で作家たちの言動の記録をメモしていくブログ

ハタハタを食べる太宰治

 なんのことだろう?私が当惑したところ、太宰はその怪魚を、その頃同棲していた初代さんに、七輪の金網の上で、次々と焼かせ、手掴み、片ッ端からムシャムシャとむさぼり食いながら、
「早く喰えよ。ただし疝気筋の病気には、あんまり良くないっていうけどね」

 (中略)

 つまり、私にとっては、ハタハタを手掴みにして、むさぼり喰う太宰の姿が、まるで餓鬼さながらに奇ッ怪に眺められ、そのハタハタさえ異様な悪食に思われたものだ。


檀一雄太宰治に喰わせたかった梅雨の味』より


檀一雄の文章には太宰治のガツガツと食べる様が結構あるので、そんなに記憶に残るような食べ方だったのかしら?それとも料理についてたくさん書いている檀一雄だから印象に残ってるのかしら?

わが百味真髄 (中公文庫BIBLIO)

わが百味真髄 (中公文庫BIBLIO)